バックギャモン・ヨーロッパ遠征2002の思い出

■ モンテカルロへ移動(7/8)

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ベニスからモンテカルロ(飛行場だとニース)へは僕の知る限り直行便が無い。電車で移動という案もあるが、10時間くらいかかるらしい。というわけ(?)で僕はスイス航空を使って、チューリッヒ経由でニースへ向かった。飛行機がプロペラ機だったのがちょっと印象的。ニース空港からは、しもへいに教わったバスでグランドホテルに向かうことにした。たしか15ユーロ程度だったと思う。所要時間、45分くらい。午前11時半くらいにモンテカルロ大会の会場、グランドホテルの前に到着。そこから、てくてくと5分も歩くとこれから1週間お世話になるモンテカルロのホテルである。レジストの横を見ると日本人のものらしき荷物が置いてある。「Kenji はもう来ているか?」とホテルの人に聞くと、「朝の9時頃到着したが、まだチェックインできないので、そのへんを散歩していると思う。」と言われる。「はらへったけど、いいレストランない?」って聞いたら、すぐよこにあるイタリアンはおいしいよ」とのことなので、早速そこに行って、ビールとサラダとパスタを注文する。「うまい!アルデンテだぁ!イタリアはベニスで食べたどこよりもうまい!」本当に美味しかった。そして、このお店に1週間のモンテカルロ滞在中、5−6回通ってしまったのであった。:-)

さて、本日7/8はモンテカルロ大会のレジストが終わると、午後8時から Welcome cocktail party があるだけである。あ、パーティの後は早速ジャックポットが始まるらしいけど。昼食が終わるとチェックイン出来た。しもへい、景山さん、かげぞう、市川君と会う。めでたし、めでたし。のんびりと午後8時のパーティまでうだうだと過ごす。パーティ開始の1時間前くらい、午後7時くらいに着物に着替えて会場に向かう。

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ベニスもそうだったのだが、こちらは午後8時くらいでも全然まだ明るい。日が暮れるのは10時近い。朝は5時過ぎから明るい。なんか時間の感覚が狂ってくる。パーティ会場では、変なギャモンのプレゼンをやっていた。3人でやるギャモンだ。「やってみるか?」と言われたのでかげぞうと一緒にルールを教わってちょっとやってみるが、なんだかよくわからん。あまりおもしろそうに感じなかった。:-)

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奥の部屋に行くと、すでにジャックポットが始まっていて景山さんが挑戦していた。7ポイントマッチの8人枠で、優勝者は参加費トータルの7/8を得る。ってことは、1/8、12.5%も寺銭あるのかぁ。。ぼったくりだぁ。。と勝手に思う。:-)

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午後8時パーティが始まった。シャンパンが振る舞われ、あちこちで再会を喜んでいる姿が見られる。こちとら初めてなので、知らない人ばっかりである。が、しもへいがホストをしてくれて、何人もの人とお話をする。また、大会の運営者に紹介してくれた。しもへいに感謝

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この写真、左から3番目の人が、GG の shonga さんだ。隣は奥様。一番右手の人が、、、、後で僕を負かしたにっくき人 :-)詳しくはあとで

■ モンテカルロ大会開始(7/9)

さぁ、今日からモンテカルロ世界大会の開始だ。チャンピオンシップが午後2時から、きんちゃんが参加したインターミディエイトとビギナーは午後3時スタートである。 が、例によって(?)朝6時頃起床。モンテカルロの町を散歩する。モンテカルロもベニスに負けない(?)ほど狭く、2−3時間もあれば一周出来る。実は20年ほど前の学生卒業旅行でモンテカルロに寄ったことがあるのだが、全然印象が違った。それはともかく、金持ちが山ほど居る。ハーバーに行くと、これいったいいくらするんだぁ!ってヨットや帆船が連なっている。ちょっと沖を見ると豪華客船が停まっている。町には高級品のショップが溢れている。こっちの金持ちは日本とは桁が違うなぁって改めて思う。

散歩しながらビール飲んで、焼きたてのパンを食べて、、、ふらふらと10時くらいにホテルに帰る。ちょっくら昼寝して、会場のグランドホテルの屋上にあるイタメシ屋でまた、ビールとサラダとパスタの昼食を取る。テラスから見える海が綺麗だ。

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よっしゃ、エネルギー充電完了!ってわけで、会場に行く。

午後2時、チャンピオンシップの開始だ。チャンピオンシップに参加した日本人の初戦の写真を3枚

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さぁ、きんちゃんの出番だ。初戦の相手は次のお方。

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11ポイントマッチ。小刻みに1点ずつ取る展開が続く重苦しい雰囲気で7−7から、4ポイント連取出来、11−7で見事初戦突破。わーい!!!

続いて、2回線がデンマークの次のお方。やはり11ポイントマッチ

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厳しい戦いであった。最初はリードするも6−6から2点連取され、6−8。ここで勝負のダブルを運良くギャモン勝ち出来、10−8のクロフォードに持ち込むもクロフォードゲームは敗れ、ついにDMP。相手の2ポイントゲームで途中ショットを与えながらもヒットされずに9枚上がりまで行ったのですが、最後に1枚ヒットされ、、、そして、、、クローズアウトされ、、、、負けてしまいました。。。しくしく。メイン敗退です。えーん。。。。。ちなみに、このにっくきやつは、ラストチャンスで優勝していました。やはり相当の実力者だったのだろうと自分を慰めております。とほほ。

悔しいので、ジャックポットに挑戦。最初は30ユーロのやつから。楽勝で優勝。ははは、落ちている金を拾っているようなもんだと高笑い。:-)少し気を紛らわす。

■ モンテカルロガラディナー(7/10)

本日は大会、中休み。本当はゴルフトーナメントに出るつもりだったんだけど、みんなからゴルフ場は結構遠く、コースは起伏に富んで大変だよと脅かされ、あえなくキャンセル:-)。沼沢さんが、ホテルの自室で日本食の昼食会を開いてくださった。ご飯にみそ汁、きゃらぶき、おしんこ、塩鮭、うめぼし、etc etc こんだけどうやって持ってきたの?ってくらいの日本食を満喫。日本選手団にエネルギーを与えてくれた。沼沢さんの「みんなが喜んでくれると私もうれしい」との言葉がとても印象的かつ感動した。

さて、夜はブラックタイ必須のディナーショーである。びしっと着物を決めて、会場に向かう。みなもびしっと決めている。沼沢さんとかげぞうの2ショットを1枚 :-)

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ディナーショーの会場はとても素晴らしいところだった。そして、しもへいの日頃の行いか、日本人はショーの舞台のすぐ前、ダンスホールの隣の、とてもいいテーブルを割り振って貰えた。素晴らしいショーを見ながら、ディナー。ワインのサービス係に5ユーロ握らせたら、ばんばんワインをついでくれる。わいわい :-) そして、ダンスホールでは皆が踊り出す。あるおばさんのダンスが素敵だったので拍手したら、そのおばさんからダンスに誘われた。(実はこのおばさん、大会の運営者の一人)。以下はその写真2枚。ダンスなんて何年ぶりだろうか。。。。。。。。:-)

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そして、飲んで、食べて、踊って、夢のような一夜がすぎていったのでした。あー、楽しかった。しかし、日本でこんな場所で、これだけのショーを見て、これだけの食事をしたら、大会のレジストレーションフィーでは足りないかも。。。。モンテカルロの大会はお得ですよ ;-)

■ モンテカルロ大会3日目(7/11)

昨夜のガラディナーで充電は終了した。メインを敗退したので、今日からはコンソレで頑張るしかない。というわけで、、、、コンソレの初戦は次のお方。9ポイントマッチ

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なんと、9−0で完勝。相手に「ノーチャンスだ」と言わしめました。わいわい。:-)

続いてコンソレ2回戦はつぎのおばちゃん(?)

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最初、1−4とリードされるも2−4からギャモン勝ち(キューブは2倍)で逆転し、そのまま押し切る形で9−7で勝ち上がりました。よっしゃよっしゃ。 ところで、この対戦中、おばちゃんに話しかけてきた次のおじさん。

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この人って、もしかして、以前、仙石さんのエッセイにあった、「ギャモンのために生きている」方でしょうか?ギャモンをあしらったベストが眩しかったです。:-)

続いて3回戦はつぎのおじさん

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あんまし大したことはなく :-) 9−4であまり危なげなく勝ちきる。おお3連勝だ。わいわい

そして、コンソレ4回戦は次のお方

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記憶が定かでないのですが、スコアを見る限りではあまり危なげなく、同じく9−4で勝ち上がり、、、おお!!!次はマネーラウンドだぁ!!!!!でめでたく本日は終了。うれしいよー。。。で、幸せな夜となりました。

■ モンテカルロ大会4日目(7/12)

さてさて、、、、コンソレのベスト8までやってきました。本日はベスト4をかけた戦い。午後4時スタートです。コンソレの賞金はどんなもんかいなと見ると、、、、ベスト4で600ユーロ、ファイナリストで1200ユーロ、優勝で3700ユーロ程度。ちょっと物足りないけど :-) がんばるぞー!!!!

お相手は次のおじさん

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13ポイントマッチです。小刻みに点をとりあう序盤から少しずつ抜けだし、11ゲーム目が終わった段階で、10−4と大量リード。ところがここから追い上げをくらい、、10−10に追いつかれ、そして、19ゲーム目には10−13とそのまま押し切られました。8ゲーム連続無得点、、、、、、での敗退。。。。。。ショックのあまり寝込みそうになりました。。。実は、100ドルのヘッジをしていたのですが、ゲーム終了後、おじさんが申し訳なさそうに100ドルを僕の手に握らせました。。。。。えーん。。。。。。。コンソレ敗退、それもベスト8での敗退だと、セカンドコンソレにも回ることができません。もう、僕にはラストチャンスしかない。。。。。。。しくしくしく。。。

悔しさを紛らわすために、少しジャックポットに出たのですが、こちらもどうもうまくいきません。結局ホテルに帰って、ふて寝となりました。。。。

■ モンテカルロ大会五日目(7/13)

さーて、チャンピオンシップのファイナルを除いて、本日は最終日です。ラストチャンスに挑みます。ベニスのことを思い浮かべ、、、がんばるぞーと気合いを入れます。

ラストチャンス最初のお相手は次の女性

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5ポイントマッチを5−1でさっさと勝ちきります。

2回戦はつぎのお方

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しかし、、、あっさりと2−5で破れます。これでトーナメント全てから脱落です。。僕のモンテカルロは終了。。。。とほほ。。。。。

負けて、しょんぼりしていると、へんなロシア人が声をかけてきます。マネーをやろうと言うのです。どうやらカモと思われているらしい。ふーんだというわけで相手をしてやることにします。7ポイント50ユーロだったかな?たしか。。

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ただ、腕のほうは初心者に毛が生えた程度で、楽勝しました。さて、倍プッシュでもくるかとわくわくしていたら、そのままどこかに行ってしまいました。:-)カモではないと思って貰えたのでしょうか?:-)

やることもなく、暇なので、ジャックポットにチャレンジします。その中で印象に残ったのは次のおねーちゃん(おばちゃん?:-))

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どーしても胸元に目がいっちゃいます。:-) この人、GG では shewolf の名前ででているカナダの方です。胸元ばっかり見ていたせいか、負けちゃいました。。けど、とっても楽しいマッチでした。なんか、もうすぐ日本に行くんだとか。日本に来たら遊びましょうと約束しました。

モンテカルロ大会はもちろんバックギャモンの大会であるわけですが、バックギャモンを通じて多くの知り合いが出来ることも大きな魅力だと感じました。これで、来年また参加すると、再会を喜び、知り合いが知り合いを紹介してくれて、、さらに友達の輪が広がるのでしょうか。どんどん、来年もモンテカルロに参加したくなってきました。

■ モンテカルロ大会最終日(7/14)

本日はチャンピオンシップのファイナルが午後2時30分から行われます。そして、サイドイベントとして、チーム戦も行われます。チーム戦は3人一組になって、会場のグランドホテル提供の10万円くらいの腕時計が賞品です。きんちゃんは、沼沢さん、かげぞうとチームを組みました。

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初戦のお相手は、次のチーム

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5ポイントマッチで二人勝ち上がったチームが勝ちです。きんちゃんは1ゲーム目、2倍のキューブを引いて、ギャモン負けし、いきなりクロフォード。しかし、じりじりと押し返し、どうにかこうにか勝利。かげぞうは負け、沼沢さんに全てが託されました。不利なノーコンタクトになったランニングゲームで、きんちゃん、かげぞうは沼沢さんに念を送り続けます。。。が、、、、及ばず、、、、負けちゃいました。。とほほ。。。 ちなみに、この初戦のお相手、決勝まで進み、ファイナリストでちゃんと腕時計をゲットしていました。いいなぁ。。。。。。。。。。

さて、チャンピオンシップのファイナルが始まりました。ファイナルは別室で行われ(試合後に別室にこっそりと入って、写真をとりました。次の写真がそうです。) photo

会場には大スクリーンで中継されています。

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チャンピオンシップは、デンマークの Mads とイスラエルの Ziva の対戦でした。きんちゃんは1ゲーム目からじっと見ていたのですが、Ziva が実力を出し切っていないのか、あるいは Mads が好調なのか、25ポイントマッチで序盤13−2くらいと Mads が大量リードを奪います。大スクリーンの横では、ポールマグリエルがこのプレイはどうだとか、キューブアクションがどうだとか解説していますが、それ聞いていると、どうもZiva にミスが多いようです。会場にはイスラエルグループとデンマークグループが居て、Ziva がヒットするとイスラエルグループが大歓声、Mads だダブルするとデンマークグループが大歓声なんて雰囲気で第三者の僕はなかなかおもしろかった。さて、正確なスコアは忘れてしまったのですが、Mads が22−15くらいでリードしていました。ここから、Ziva の猛攻がはじまり、Mads が1点とる間に、2キューブのギャモン勝ちを2回して8点とり、ついに23−23のDMPに持ち込まれます。この間のイスラエルグループはまさに蜂の巣を突っついたような大歓声。ここでブレークが入ります。かなり長いブレークでした。想像ですが、ヘッジの相談でもしていたのでしょうか?いずれにしても、どちらかというと追いつかれた Mads のほうが精神的には辛いような気がします。それも、2キューブのギャモンを2回とられた後ですから。どうも実力的には Mads に分があるように思えますが、もし本人もそう思っていたとしたら、いわゆるスチーム状態かもしれません。DMPはどうなるんだろう。。。。観客でこんなふうですから、当事者へのプレッシャーは相当なものなんだろうなぁと想像したのを覚えています。

ブレークが終わりました。両者がテーブルに戻ります。Mads が初手64で2ポイントメイクします。ちょっと歓声があがります。その後、、、Mads に有利な展開となり、Mads が確か33で Ziva の駒がオンザーバーのままシャットアウトに成功します。デンマークグループの大歓声があがります。そして、ベアオフでは特に事件は起こらず、Mads の優勝が決まりました。両者が握手をしたあと、Mads が小さくガッツポーズしたのがきんちゃんの目に焼き付いています。Mads が優勝直後の写真を1枚

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チャンピオンシップのファイナルが終わると、アワードセレモニーです。きんちゃんは再び着物に着替えて、アワードセレモニーパーティに参加して、今回知り合いになった人と話に花を咲かせていました。

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各ディビジョンの入賞者に次々とトロフィーが渡されていきます。ただただ、うらやましがるばかりでした。。。そこで、、、奇跡(?):-) が起こりました。

「エレガンス メン ヨシト タケウチ!」のアナウンスが。。。。。。。 え?え?え?、目の前をしもへいが「きんちゃんをさがせー!!!」とか言って駆けずり回っていました。:-) やっぱり聞き違いではない。着物姿を評価してくれたのかねぇ。。。授賞式の台に上ると、プレゼンテーターから「コングラチュレーション!」の言葉とともに握手です。トロフィーを受け取るともう、ただただ、笑うしかありませんでした。

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高笑いのきんちゃん、傲慢ですがお許し下さいませませ。。。。。:-)

こうして、きんちゃんにとって、モンテカルロ大会は、最高の有終の美を飾ることが出来、(ほんとはトーナメントで勝ってもらいたいよー)、幸せなまま終わることができました。めでたし、めでたし。

というわけで次は

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